AIで授業準備を最速化するプロンプト大全|1時間で教材を作るワークフロー

「AIで授業準備を時短する3部作」記事シリーズの第2回です。
→具体的なテンプレートを公開した前回記事はこちら

前回の記事では、授業準備が20時間から1時間に短縮された理由として「授業の型(テンプレ)」の重要性をお話ししました。

型を明確にしたことで、授業準備の迷いが消え、作業の大部分をAIに任せられるようになりました。今回の記事では、その“AIが本領を発揮する領域”である教材作成プロンプトと、実際の授業準備ワークフローを紹介します。

この記事は「今すぐ授業で使える」構成になっています。授業準備の負担を減らしたい先生、もっと合理的な授業設計をしたい先生にとって、実用的な内容になるはずです。

AIで授業準備が速くなる理由

AIは「構造化された依頼」がもっとも得意

AIは「枠組み(テンプレ)」がはっきりしている依頼に対して、高品質で再現性の高いアウトプットを返すのが得意です。授業準備はもともと構造が決まっている分野なので、AIの力が非常に使いやすい領域です。

たとえば、授業の流れが「導入 → 説明 → 例示 → ワーク → まとめ」と決まっているだけで、AIは迷わず適切な教材を生成できます。

ゼロから考える作業をAIが肩代わりしてくれる

資料探し、要点整理、例示の生成、発問の作成など、授業準備の中でも「時間はかかるのに創造性の負荷が低い作業」はAIが最も得意とする領域です。

AIを使うことで、先生自身は「授業方針の決定」「最終チェック」のような人間にしかできない部分へ集中できます。

「授業の型」とAIの相性が抜群にいい理由

授業テンプレを作ってしまえば、AIには「この型に当てはめて作って」と頼むだけで、スライド・配布物・発問が一気に作れます。

構造化された依頼とAIの能力がかみ合うと、授業準備は本当に1時間で終わるようになります。

スライド作成プロンプト(実例)

スライドは授業の中心となる要素です。AIに作らせる場合は、授業の構造を提示して「この枠で作って」と伝えることが重要です。

なお、プロンプトはChatGPT、Gemini、Claudeで試しております。左記はすべて主要なAIですので、いずれかで実行することをおすすめします。

以下の構成でスライド案を作成してください。

【スライド構成】
① タイトル・ねらい
② 導入(問いかけ・例示)
③ 基本概念の説明
④ 例示①(図解)
⑤ 例示②(応用)
⑥ ワーク説明
⑦ まとめ

テーマ:〇〇
対象:高校1年
難易度:初学者向け
説明はシンプルに、生徒が混乱しないように。

特に効果が高いのは、「概念の説明」をAIに任せること。人間がやるよりも整理された文章になりやすく、教員側の精神的負担が大幅に下がります。

配布資料(プリント)作成プロンプト

AIはテキストの整理と構造化が得意なので、プリント作成は非常にAIと相性がよい作業です。

要点整理プリント作成プロンプト

以下の内容を、授業用の「要点整理プリント」として整理してください。

・今日のテーマ
・重要語句とその意味
・図解が必要なポイント
・押さえるべき3つの視点

対象:高校生
形式:箇条書き+図解テキスト

ワークシート作成プロンプト

次の内容で生徒用ワークシートを作成してください。

【ワーク内容】
・文章の要約
・図解による説明
・意見を述べる設問

条件:
・理解度別に3段階の問題を作る
・難しすぎる言葉を使わない

図解構成案プロンプト

次のテーマを「図解」で説明するための構成案を作成してください。

・図のタイトル
・使用する図形
・配置
・説明文

テーマ:〇〇とは?

発問(問いかけ)作成プロンプト

発問は授業の質を左右する重要な要素ですが、毎回考えるのは負担です。AIは構造的な発問づくりが得意で、特に理解度別の問いを作るのに向いています。

以下の授業テーマについて、生徒の理解度に応じて3段階の発問を作成してください。

・レベル1:内容確認(知識)
・レベル2:理解の深まり(応用)
・レベル3:視点変換(発展)

テーマ:〇〇

AIに発問を作らせると、自分では思いつかない視点が得られることも多く、授業がより立体的になります。

授業準備の“最速ワークフロー”

ここでは、AIを活用する前提での授業準備フローを「1時間で終わる」ように最適化した形でまとめます。

① テーマを決める(3分)

指導要領・年間計画に基づき、授業のテーマを1つ決定します。

② 授業テンプレをAIに渡す(5分)

スライド構成・プリント構成をセットで提示し、「この型で作って」と依頼します。

③ AIからの初稿を確認(10分)

内容のズレ、言葉の難しさ、例示の不適切さなどをチェックします。

④ クラスに合わせて微修正(10分)

生徒のレベルに合わせて、説明量や問いの深さを調整します。

⑤ スライドとプリントを整えて完成(30分)

図解の位置や見やすさを調整し、授業として成立する形に仕上げます。

この流れに慣れると、授業準備は本当に1時間で終わるようになります。

余談ですが、上記授業は配布物とともに、教室のモニターにスライドを映して解説することを前提としています。ただ……教室によってはモニターの設置がない場合もありますよね。

その場合、スライドを印刷して配布するか、生徒にノートパソコンかタブレットの貸与があればPDFを配付するか。もしくは、私も使ったことがあるのですが、小型プロジェクターがおすすめです。1万円前後、ものによっては1万円以下ですので、モニターのない授業や講演会用に備えておくのもいいと思います。

まとめ|AIは「型」がある授業で最大限に機能する

AIは、授業の型や構造が明確なときに最も力を発揮します。依頼の仕方を工夫するだけで、スライド・プリント・発問が一気に整い、授業準備は1時間で完了します。

次の記事では、授業にAIを使うときの「品質管理・リスク管理」について解説します。

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