AIで朝晩の判断を時短|『おはよう/帰るよ』で必要情報をまとめてチェック

2025年12月5日

朝の出発前、天気や洗濯指数、乗る電車の遅延、有名な事件や事故の情報を確認するのは、それだけでひと仕事になりますよね。アプリをいくつも開いているうちに、子どもの支度や朝ごはんの時間が押してしまう……そんな経験は、きっと少なくないはずです。

私は、AIに「おはよう」「帰るよ」とひと言送るだけで、こうした情報をまとめてチェックできる仕組みをつくりました。朝は「おはよう」、帰宅前は「帰るよ」と入力(または音声入力)するだけで、その時点での天気・運行・事件情報を一括でサマリーしてくれるようにしています。

この記事では、この「おはよう」「帰るよ」運用の全体像と、実際にどのように暮らしがラクになったのか、具体的な事例を交えながらご紹介します。忙しい子育て家庭でもすぐに真似しやすい形でまとめたので、朝晩のバタバタを少しでも軽くしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

朝は「おはよう」で必要な情報をひとまとめに

バタバタしがちな朝いちばんに、今すぐ知りたい情報はだいたい決まっています。今日の天気、洗濯を外干しできるか、子どもや自分の服装、乗る路線の運行状況、傘が必要かどうか……。本当は落ち着いて確認したいのに、あちこちのアプリを開くのは正直しんどいですよね。

そこで私は、よく使う地域名や路線名をあらかじめ決めておき、AIに「おはよう」と送るだけで、朝必要な情報をひとまとめにしてもらうようにしました。AI側にはあらかじめプロンプト(指示文)を仕込んでおき、そのトリガーとなる言葉を「おはよう」に設定しておきます。あとは朝、情報が欲しいタイミングで「おはよう」と送るだけ。毎回同じ手順で、最新の情報をサマリーしてくれます。

画面を見る時間は1分以内に収まるので、天気・運行・事件情報をサッと確認してから、すぐに子どもの支度や自分の身支度に戻れます。特に朝の時間に余裕のない子育て世帯にとって、「情報収集にかかる脳の負担」を減らせるのが、この仕組みのいちばんのメリットだと感じています。

ちなみに私は朝イチ、子どもより先に起きるためにApple Watchを使っています。Series6からずっと愛用者。ひとりだけ早起きするときの、自分だけの目覚まし、子どもを抱っこしたまま改札を通るとき、そして素早い支払い……と、もう手放せません。天気も、雨雲が接近したらApple Watchに通知が来るようにしているので、素早く反応できます。
夫はPixel Watchの愛用者で、同じくもう手放せないと言っています。

「おはよう」でチェックする3つのポイント

私が朝の「おはよう」で確認しているのは、おおまかに次の3つです。

  • 今日の天気と洗濯・服装の判断材料
    指定エリアの天気と降水確率、気温、洗濯物を外干しできるかどうか、子どもと自分の服装の目安(上着の有無など)をまとめて確認します。
  • 乗る路線の運行状況
    日常的に利用している路線名をあらかじめ指定しておき、その日の遅延や運休、振替輸送の有無をサマリーしてもらいます。
  • 傘や防水アイテムの必要性
    「折りたたみ傘で足りるか」「長靴や防水靴が必要そうか」といった判断を、気象条件からざっくり教えてもらいます。

これらを一度にチェックできるようにしておくと、朝の「迷う時間」がぐっと減ります。「なんとなく天気予報を見ているけれど、結局よく分からない」という状態から、「今日やることが一目でわかる」状態に変わるのがポイントです。

情報を見る時間を1分以内にするコツ

朝の画面を見る時間を1分以内に収めるためには、AIに「どのくらいの量で要約してほしいか」も指定しておくのがおすすめです。「3〜5行で」「箇条書きで」など、事前にフォーマットを決めておくと、毎回読みやすいレイアウトで返してくれます。

また、スマホのホーム画面やショートカットにAIアプリを配置しておくと、起きてすぐに「おはよう」と送れるので、動線もスムーズになります。私はデスクトップにプロンプトを仕込んだチャットへのショートカットを配置し、素早く起動できるようにしました。

仕組みづくり|朝用と帰宅用のプロンプトを分けて常備

この朝晩の情報収集をラクにするポイントは、「朝用」と「帰宅用」でプロンプトを分けて常備しておくことです。出発前に知りたいことと、帰宅前に知りたいことは微妙に違うので、あらかじめ用途別に指示文を用意しておくと、毎回のやりとりがスムーズになります。

私は「おはよう」と「帰るよ」という2本のトリガーを用意し、その言葉を受け取ったら、AIがそれぞれ決まった情報を集めて要約してくれるようにしています。出発・帰宅の時間帯は日によって変わるため、自動通知よりも「必要なタイミングで自分から呼び出す」オンデマンド方式のほうが、自分の生活リズムには合っていました。

また、AIが取得した情報だけに頼り切るのではなく、必要に応じて公式の乗換案内アプリや自治体の防災ページで裏取りをしながら運用することで、安心感も高まります。最初のうちは慎重に運用しつつ、徐々に「この程度の精度なら日常の判断材料として十分」と、自分なりの感覚をつかんでいきました。

朝用「おはよう」プロンプトに入れている項目

朝の「おはよう」では、次のような項目をまとめてチェックするようにしています。

  • 指定エリアの天気(降水確率・気温の目安)
  • 洗濯物を外干しできそうかどうか
  • 傘・レインコート・防水靴の必要性
  • 風・湿度・花粉など、気候に関する注意点
  • 乗車予定路線の運行要約(遅延・運休・振替輸送の有無)
  • 近隣エリアの大きな事件・事故情報(必要に応じて)

このように事前にチェック項目を決めてプロンプトに組み込んでおくと、「毎朝なんとなく天気予報アプリを眺めて終わる」という状態から、「今日判断したいことが一度に分かる」状態に変えやすくなります。

帰宅用「帰るよ」プロンプトに入れている項目

帰宅前の「帰るよ」では、朝とは少し違う項目をまとめてチェックしています。

  • 帰りに使う路線の最新の運行状況
  • 到着地点の短時間予報(にわか雨・雷・強風など)
  • 子どもを連れて歩く帰宅ルート周辺の事件・事故情報
  • 大規模火災や通行規制など、ルート変更が必要になりそうな情報

特に子連れでの帰宅では、「駅から自宅までのルートが今、安全かどうか」を事前に把握しておくことが、心の余裕につながります。AIにざっくりとでも状況を整理してもらうことで、「いつも通りのルートで大丈夫そうか」「今日は少し遠回りしてでも安全な道を選ぶべきか」を判断しやすくなりました。

なお、行きは晴れていたのに帰りは雨……に備えて、できるだけ軽量で日傘にも使える傘を常にカバンに入れています。何本も使ってみましたが、この全天候対応の、その名も読んで字の如くZENTENKOUを現在愛用中。車のライトを反射するタイプを見つけてからは、そちらに持ち替えました。安心感が違いますよ。

「自動通知」ではなく「オンデマンド」にしている理由

通知機能を使えば、AIやアプリ側から自動的に情報を届けてもらうこともできますが、私はあえて「オンデマンド方式」を選びました。理由はシンプルで、出発・帰宅の時間が日によって変わるからです。

毎日同じ時間に通知が来ても、「今はまだ家を出る準備ができていない」「今日は残業で帰宅が遅くなる」といったズレが出てしまうと、通知を見逃したり、逆に情報に追われてしまったりします。その点、自分のタイミングで「おはよう」「帰るよ」と送る方式にしておけば、欲しいときにだけ情報を取りにいけるので、通知疲れもしにくくなります。

帰宅時は「帰るよ」で安全ファーストチェック

私がこの仕組みの中で特に重視しているのが、帰宅時の「安全ファーストチェック」です。子どもを迎えに行く時間帯は、ただでさえ混雑しやすく、天候も変わりやすい時間帯。そこに運行トラブルや急な雨が重なると、一気に難易度が上がります。

さらに、電車が通常通り動いていたとしても、駅から自宅までの間に事故や火災、通行規制、不審者情報などが出ていると、いつも通りのルートが使えないこともあります。そうした情報を事前に把握できるかどうかで、「子どもと一緒に安全に帰れるか」「余計なヒヤヒヤを減らせるか」は大きく変わってきます。

そこで私は、帰宅前にAIへ「帰るよ」と送り、使う路線の運行状況、到着地点の短時間予報、帰宅ルート周辺の事件・事故情報をひと塊で受け取るようにしました。その結果、「今日はバスに切り替えたほうが良さそう」「商店街は通行止めなので、少し遠回りしよう」といった判断を、現場に向かう前に落ち着いて行えるようになりました。

子連れ帰宅で難易度が急上昇しがちなケース

子どもを連れて帰るときに、「これは大変になりそう」と感じるパターンはいくつかあります。

  • 駅から自宅までの自転車ルートが事故や工事で使えない
  • にわか雨や強風で、子どもが歩きたがらない・怖がってしまう
  • 不審者情報や事件発生で、特定エリアを避けたほうがいい

大人だけの移動なら「ちょっと大変だな」で済むことも、子どもが一緒だと体力的にも精神的にも負担が大きくなります。だからこそ、「今日はどんなルートが安全か」を事前に考えるための材料として、AIからのサマリー情報を活用しています。

「帰るよ」で確認する3つの情報

帰宅前の「帰るよ」で私が確認しているのは、次の3つです。

  • 使う路線の運行状況
    遅延・運休・振替輸送の有無をざっくり把握し、必要ならルート変更を検討します。
  • 到着地点の短時間予報
    到着予定時刻前後のにわか雨・雷・強風などを確認し、傘やレインコート、抱っこひもなどの準備に反映させます。
  • 寄り道エリアの事件・事故情報
    大規模火災や通行規制、不審者情報などがないかをチェックし、避けるべきエリアがないか確認します。

この3点が一度に分かるだけでも、「今日の帰り道にどんなリスクがありそうか」をイメージしやすくなります。必要であれば、ここでスマートスピーカーや地図アプリを組み合わせて、代替ルートを検討するのもおすすめです。

精度はどう?最初は裏取りしながら慣らすのがおすすめ

「AIに任せて大丈夫?」という不安は、多くの人が感じるところだと思います。私も運用を始めたばかりの頃は、必ず乗換アプリや路線公式サイト、自治体の防災ページなどで裏取りをしながら様子を見ていました。

結論として、AIが返してくる要約は、日常の判断材料としては概ね十分な精度だと感じています。ただし、常に100%正しいとは限らないので、「AIの情報だけで決め切らない」という姿勢は今も大切にしています。特に災害や大きな事故が発生しているときは、公式の防災情報やニュースアプリなど、複数の情報源と組み合わせて使うのがおすすめです。

こうした「AIの情報+公式情報」という二段構えで運用しているうちに、「このくらいの内容ならAIにまとめてもらえば十分」「ここは公式情報でしっかり確認しよう」と、自分なりの線引きが見えてきました。最初から完璧を目指すのではなく、少しずつ精度の感覚をつかんでいくイメージで付き合っていくと、心配しすぎずに済みます。

最初は必ず公式情報とセットで運用する

特に運用の初期段階では、「AIのサマリーを見たうえで、必ず公式情報も確認する」というルールを決めておくと安心です。天気であれば気象庁や信頼できる天気アプリ、運行情報であれば公式サイトや鉄道会社のアプリ、防災情報であれば自治体や防災アプリなど、それぞれの「一次情報」を必ずチェックするようにします。

AIはあくまで「情報を探して整理してくれる頼れるアシスタント」として捉え、「最終判断は自分と公式情報で行う」というスタンスを持っておくと、安心感が違います。子育て家庭ではなおさら、安全に関わる部分は慎重に扱っていきたいところです。

実際に助けられたケース

実際に、AIのサマリーに助けられたこともありました。ある日、「帰るよ」を実行したところ、近所の商店街でかなり大きな火災が起きていることを先にキャッチできたのです。いつもなら何も考えずにその商店街を通って帰るところでしたが、その日は別のルートを選びました。

結果的に、子どもと一緒に混雑の少ない安全なルートで帰宅することができ、「あのときAIに聞いておいて本当に良かった」と心から思いました。もちろん、こうしたケースは毎日のように起こるわけではありませんが、「万が一のときに早く気づけるかどうか」は、子育て家庭にとって大きな安心材料になります。

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