授業準備をAIで時短。20時間→1時間になった“授業の型”の作り方

今回から、「AIで授業準備を時短する3部作」シリーズとして、授業準備を時短する具体的な手法、テンプレートやプロンプトを公開していきます。今回はシリーズ第1回です。

授業の準備に追われて、毎週のように深夜作業になっていた時期がありました。スライド、配布物、ワークシート……すべてを一から作ると、1コマの授業でも20時間かかってしまうことも珍しくありませんでした。

この記事では、そんな働き方が「AI × 授業テンプレ(型)」の導入で1時間へと短縮された理由をお伝えします。同じ悩みを抱える先生の負担を少しでも減らせたらうれしいです。

授業準備に20時間かかっていた頃の話

以前の私は、毎回の授業をゼロから作っていました。テーマの整理、資料探し、スライド作成、発問づくり……気づけば半日が消えて、翌日もその続きをして、20時間。授業そのものより準備に時間が取られる状況は、正直つらいものでした。

「もっと効率化できる方法はないのか?」
そう考え始めたところから、この改善の旅が始まりました。

授業準備が“1時間”に短縮された理由は「型」だった

授業は“型”で9割決まる

どんな授業にも「構造」があります。
導入 → 説明 → 例示 → 演習 → まとめ、という流れは多くの科目に共通しています。

この“型”を固定してしまうと、授業準備は驚くほどスムーズになります。

・毎回迷わない
・どこに何を入れればいいか明確
・クオリティが安定する

この効果が絶大で、時間の消耗が一気に減りました。

型がないと授業準備は迷子になる

逆に型がない時期は、授業設計のたびに迷っていました。

・何を話すか決められない
・スライド構成が毎回変わる
・完成形が見えないから手が止まる

結果、作業は伸び続け、時間はあっという間に溶けていきました。

「授業テンプレ」を作ると準備が1時間で終わる理由

スライドも配布物も“決まった枠に流し込むだけ”になる

授業テンプレを作ると、準備が一気に楽になります。
AIも、型のある文章生成やスライド生成が最も得意です。

・余計な判断が消える
・ゼロから考える時間がなくなる
・必要なのは「中身」だけ

この段階になると、授業準備は本当に1時間で終わるようになりました。

以前もお話ししましたが、生じた余裕の時間で授業の導入に入る前の雑談(アイスブレイク)のネタ準備に時間を使うようになりました。この少しの無駄話が生徒を惹きつけるので、本当におすすめです。
ネタ準備にはAIを使うこともありますが、そもそもアイスブレイクにも技術が必要ですので、一冊専門書に目を通すことをおすすめします。

型があると授業の質も安定する

テンプレに沿って授業を組み立てることで、授業の流れが毎回整い、教師自身の負担も減りました。

・説明がブレない
・板書の流れが一定
・生徒側も理解しやすい構造になる

授業の質を守りながら時短できるのが、この方法の大きな魅力です。

実際に使っている授業テンプレ(例)

ここからは、私が実際の授業で使用している「授業テンプレ(型)」の例をご紹介します。このテンプレは、AIを使った教材作成との相性がとても良く、準備時間を大幅に短縮できる構成になっています。

授業テンプレの全体構造

授業は次の5つのブロックで構成します。この枠が決まっているだけで、準備の迷いが消え、AIにも正確な指示が出せるようになります。

  • ① 導入(3〜5分)
    今日のテーマ提示・興味づけ・過去内容の簡単な復習
  • ② 解説(10〜15分)
    スライドを使ったメイン説明。例示や視覚化を含む
  • ③ 例題・実演(5〜10分)
    AI生成例・教師の実演・生徒に考えさせる発問
  • ④ ワーク(10〜15分)
    個人またはグループワーク。作業/発表/コメント
  • ⑤ まとめ(3分)
    今日の振り返り・次回予告・提出物の確認

スライドテンプレ(例)

スライドはどの授業でも一定の枠を使います。AIに「このテンプレの構造で作って」と指示できるため、最も時短効果が高いポイントです。

  • スライド1:タイトル・ねらい
  • スライド2:導入(問いかけ・ストーリー)
  • スライド3〜4:基本概念の説明
  • スライド5:例示①(画像/文章/図解)
  • スライド6:例示②(応用)
  • スライド7:ワーク指示
  • スライド8:まとめ

この「どの授業でも使える8枚構成」を作ってから、教材作成が劇的に楽になりました。

発問テンプレ(例)

発問(問いかけ)もテンプレ化しておきます。授業の質が安定し、生徒の思考を揺さぶりやすくなります。

  • ・なぜそう思った?(理由提示)
  • ・他にどんな可能性がある?(発散)
  • ・逆の立場なら?(視点変換)
  • ・今日の内容とつなげるとしたら?(統合)

これらはAIに「生徒の理解度別に3段階の発問を作って」と依頼すると、さらに強力な教材になります。

ワークテンプレ(例)

ワークは次の3つの型を持っています。不慣れな授業でも“ワークをどうするか”で迷わなくなります。

  • ① 個人ワーク:文章作成・図解・要約・比較など
  • ② ペアワーク:説明し合う/比較し合う/役割交換
  • ③ グループワーク:意見統合・発表・質問対応

AIには「このワーク型に沿って、今日のテーマ用のワーク案を3つ作って」と指示すると、すぐに高品質なワークが生成できます。

テンプレをAIで使うときの例

「以下の授業テンプレに沿って、スライド案とワーク案を作成してください。

【授業テンプレ】
① 導入
② 解説
③ 例示
④ ワーク
⑤ まとめ

テーマ:〇〇の基礎
対象:高校1年
レベル:初学者向け」

このように「枠」を示すと、AIはずれにくく、準備が圧倒的に早くなります。

まとめ|「授業の型 × AI」で、準備は1時間に収まる

授業準備を変えたのは、最新のAIでも特別なツールでもなく、「授業の型」を持つことでした。その型にAIの力を組み合わせることで、迷いが消え、準備が驚くほど速くなります。

次の記事では、実際に使っているプロンプトや教材作成フローを紹介します。