なぜ私は生成AI授業の講師を引き受けたのか──現場で感じた必要性とこれから

生成AIの授業を担当することになったと聞くと、「専門家だからでしょ?」と思われるかもしれません。しかし、私自身はまだ学びの途中でした。この記事では、そんな私が講師を引き受けた理由、教育現場で感じた危機感、そしてこれからのAI教育に必要な視点についてまとめています。これから生成AIを授業に取り入れたい先生方にも参考になる内容です。


「教えられる人がいない」という現実

私が現在、生成AIの授業を担当している専門学校はクリエイター育成の学校です。学校側は以前から生成AIを授業に取り入れたい意向を持っていましたが、在籍する講師の中に専門的に教えられる人材がいませんでした。

私は別の学校でインターネットリテラシーを担当しており、この学校の授業からはしばらく離れていました。しかし、私が生成AIを使い始めていることを知った後輩講師から学校へ話が伝わり、「生成AI授業の講師として戻ってきてほしい」という依頼が来たのです。


葛藤──私が教えてもいいのか

お話をいただいた当初、正直に言えば迷いがありました。AIリテラシー教育の必要性は強く感じていたものの、私自身がまだ学びの途上。「教える立場になってよいのか」という葛藤がありました。

しかし、このまま担当者が決まらず授業が見送りになると、生徒たちがAIリテラシーで出遅れてしまうかもしれない──そう考え、思い切って引き受ける決断をしました。


なぜ今、専門学校で生成AI授業が必要なのか

背景には、生成AIの急速な普及があります。ChatGPTをはじめとするAIツールが一般に広く使われるようになり、企業は「AIを活用できる人材」を求めるようになりました。すでに就職活動の場では、AI活用が当たり前となりつつあり、情報格差が広がりはじめています。

実際には、AIで作成した素材の提出を求める企業もあれば、逆に「AIに依存せず自力で仕上げる」課題を課す会社もあります。つまり、AIを使いこなす能力と、使うべきでない場面を判断する能力──その両方が必要なのです。


教えてみて気づいた「変化の速さ」

生成AIを教え始めて痛感したのは、「とにかく変化が速い」ということです。ニュースを毎日追っていても、ツールのアップデートや新機能の発表が次々にやってきて、教材を作った数日後にはUIが変わってしまうことも珍しくありません。

これは学生にとっても、「AIは一度覚えたら終わりの技術ではない」ということを知る良い機会になっています。常にアップデートし続ける姿勢が、これからの時代には欠かせません。


タイムライトの教訓

子どもの頃に見た『ドラえもん』の「タイムライト」という道具を思い出すことがあります。時の流れを可視化するだけの地味な道具でしたが、大人になった今、その教育的な意味がよく分かります。

情報の流れは速く、少し気を抜いただけで追いつけなくなる。まさにAIの情報がそうです。その現実を生徒たちにも伝えたいと思っています。

なお、「タイムライト」のエピソードは、単行本の34巻に収録されています。ご興味があれば、ぜひ読んでみてください。本当に、時の流れを見るだけの道具。もしかしたら、未来でも教育用だったのではないでしょうか。


これからのAI教育と教育現場

文部科学省や各自治体もAI教育導入を進めており、高校や専門学校では「AIリテラシー」が標準科目になる流れが見えてきました。企業研修でもAIスキルは必須となりつつあり、海外ではAIを活用した個別最適化学習も進んでいます。

教育現場でAIを教えることは、単なるスキル伝授ではなく「社会を生き抜く基礎体力」を育てることだと感じています。


まとめ:時の流れに、一緒にしがみついていこう

ご縁のある専門学校が通常授業として生成AIを取り入れた判断は、とても意義のあるものだったと感じています。だからこそ、私も覚悟を持って講師を引き受けました。

時代の流れに置いていかれないように。私も、生徒たちも、そしてこの記事を読んでいるあなたも、一緒にアップデートし続けていけたら嬉しいです。


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